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ミッション1: 柔らかい「伸展ブーム」を鏡筒に用いた望遠鏡による画像取得技術試験と実証
望遠画像取得を行なうPRISMは、搭載望遠鏡のタイプとして通常のリモートセンシング衛星が用いる「反射式(鏡を使って光を集める)」ではなく、「屈折式(レンズを使って光を集める)」という方式を採用しています。この方式の利点は「光学系が比較的変形に強い」ということです(ただし、あまり倍率を高くすることはできないという欠点があります)。この利点を生かして、望遠鏡の筒に、独自に設計・開発した柔らかい伸展式のブームを採用しました。 カメラの地表分解能(地表のどれだけ細かいものが見えるか)はカメラの口径と焦点距離で決まりますが、長い焦点距離の望遠鏡の筒は当然長くなります。一方で衛星の打上げにかかる費用は「ロケットに搭載したときの衛星の寸法」で決定されるので、長い筒は打ち上げ費用を高いものにしてしまいます。また、打上げの振動に耐えるような鏡筒は頑丈な重いものになってしまうでしょう。この伸展ブームを生んだのは
「打ち上げるときに小さくたたんでおいて、宇宙で大きく使う」
という発想です。この光学系を軌道上試験することがPRISMの最も重要なミッションです。画像取得ミッションの鍵を握る技術としてこのような構造を採用して宇宙で実証しようとするものは、これまでにありませんでした。ブームの伸展が成功すれば、結果として地表分解能30m程度の画像取得が可能となります。
ミッション2:民生品を利用した超小型衛星用要素の技術試験・実証
民生品とは、宇宙用に設計されたものではない「普通の」部品のことです。XI では、衛星の基本的な要素(「バス」といいます)技術の試験、実証をミッションとして行ないました。PRISMでは、画像取得ミッションを成功させるために、もっと高性能のバス技術を搭載するとともに、その宇宙実証を行なうことにより、さらなる技術ノウハウの蓄積を狙っています。
注意しなければならないのは、民生品の新しいバスを搭載する場合には、そこが故障する可能性が高いということです(放射線、強い紫外線、高温と低温など厳しい環境のため)。故障しても他のバスがバックアップしたり、外から自動的に再起動したりしてメインミッションの達成に支障がないようなシステム(冗長系といいます)を設計するところが難しいところです。
ミッション3:より進んだアマチュア無線サービスの実施
PRISMはXI (サイ)に引き続き、データの送信・受信にアマチュア無線帯を利用しています。PRISMでは管制(衛星のコントロール)に支障のない範囲でコマンドアップリンク系統を一般に開放することで、アマチュア無線に関するより高度な技術を楽しんで頂けるように設計しています。具体的には、メッセージの送信・記録・受信、撮影予約、ダウンロードなどです。詳しい内容についてはXI (サイ)の運用やアマチュア無線コミュニティーでの議論を踏まえて追加検討して行きます。
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