工学技術実証ミッション

EQUULEUS 太陽-地球-月圏における軌道制御実証

EQUULEUSは,地球・月のラグランジュ点に向けて航行する軌道制御技術の実証を行います.地球・月のラグランジュ点とは,地球と月の重力を受ける環境での平衡点(=それぞれの重力と遠心力が釣り合う点)です.特に,地球・月の第二ラグランジュ点 (Earth-Moon L2 point: EML2)は,将来の深宇宙探査のための拠点である『深宇宙港』の建造場所候補として注目されています.その理由の1つがEML2の軌道運動の”感度の高さ”にあります.すなわち,EML2から出発する宇宙機は,僅かな軌道制御で様々な軌道(惑星間軌道,地球周回軌道,月周回軌道など)に遷移することができます.その反対に,僅かな軌道制御でEML2に到達することも可能です.EQUULEUSは,月のフライバイ,太陽の重力(潮汐力)を有効に用いた軌道設計により,超小型探査機でも達成可能な僅かな軌道制御でEML2を目指します.