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東京大学中須賀研究室は,人工衛星「XI-V(サイ・ファイブ)」の公式twitterアカウント(http://twitter.com/XI_V)を2010年4月30日に公開しました. XI-Vは人工衛星自身が宇宙から発した信号を,「今どこの上空にいるのか」という位置情報を追加してリアルタイムに投稿し続ける世界初の人工衛星botです.あなたが携帯電話などでTwitterを見ているとき,XI-Vのつぶやきが流れてきたら,あなたが見ている空のどこかに宇宙で頑張っている小さな人工衛星がいるかもしれません.

投稿内容

  • (1)衛星ステータスのリアルタイム投稿
  • 衛星から受信した電波から,衛星内部コンピュータの時計,搭載されたバッテリの電圧,太陽電池が発電している電流,衛星外壁の平均温度などの情報を取得し,Twitterに投稿します.午前,午後9時前後に各2回程度の運用が行われるため,その時間帯に集中してつぶやきます.ステータスの詳細な解説はこちらステータスつぶやき
  • (2)取得した地球画像の投稿
  • 衛星搭載カメラが撮影した画像は,数回の運用に分けて少しずつ地上に送られます.1枚の画像データが完成した段階で,撮影時刻と撮影場所(どこの上空でシャッターを切ったのか)のメッセージとともにTwitterに画像を投稿します. 画像投稿つぶやき twitpic

投稿の仕組み

Twitter投稿までの流れ

Q&A

Q:別の都道府県にいる時には自分の頭上にはいない?
A:現在XI-Vは東京都内の東京大学地上局で電波を受信しています.そのため,XI-Vのつぶやき時には東京から見える空のどこかに居ることになります.それ以外の場所でも,日本国内であれば多くの場合空のどこかに居ると考えられます.
XI-Vの可視範囲例
▲XI-Vの軌道例.青い楕円内の領域ならXI-Vが空のどこかに居ることになります

Q:他に機能追加の予定は?
A:現在,Twitterのリプライ機能を使用したカメラ撮影リクエストや,撮影時Tweet,ステータス以外のデータ投稿等の機能について実装を検討しています.ご意見,ご要望等があればぜひアカウントのダイレクトメール宛にお寄せください.

XI-Vについて

XI-Vは研究室の学生の手で作られたキューブサットと呼ばれる一辺10cmサイズの超小型人工衛星です.打ち上げから4年半以上が経過した現在も宇宙で動作を続けており,携帯電話やPCに画像を配信する「さいめーる」サービスや運用情報を掲載する「中須賀研地上局ウェブサイト」通じて取得した画像の公開を続けています.

→東京大学CubeSatプロジェクトへ

関連外部サービス

-Real Time Satellite Tracking - CubeSat XI-V
人工衛星の現在位置をGoogleマップ上にリアルタイムで表示するサービス.
-Satellite Tracker (iTunes Store)
GPSで現在地を取得し,XI-Vを含む人工衛星や国際宇宙ステーションがいつ,どの方角から見えるかを知ることができるiPhoneアプリ.無料.
-Virtual Ground Station 3
キューブサットなどの人工衛星の現在位置,可視情報を表示するWindows用デスクトップアプリケーション.中須賀研究室提供.
-リアルタイム軌道計算システム(MR.ORBIT) | AXELSPACE
人工衛星の軌道をリアルタイムで計算し,Google Earth上に表示するシステム.